Win32 版 Ruby を Cygwin 版と比較すると以下の利点があります。
- Cygwin DLL が必要ない
- 微妙に高速 (特に I/O は速い)
- 安定している
欠点は以下の通りです。
- Unix 版との互換性が非常に低い (ある意味、当然)
この点については Win32ネイティブ版Rubyの互換性問題 も参照してください。
現在 Win32 ネイティブな Ruby で広く配布されているものには、 Visual C++ で構築した mswin32 版と gcc でコンパイルした MinGW 版の 2 種類があります。また ruby 1.7 からは Borland C++ (bcc) もサポートされました。これを bccwin32 版と言います。
これらのバージョン間に大きな違いはなく、 Ruby レベルで違いがわかることはまずありません。ただし Ruby 1.6 以前ではそれぞれで DLL 名が違うので、拡張ライブラリは流用できません。つまり VC++ でコンパイルした拡張ライブラリは mswin32 版の ruby でしか使えないということです。この点は Ruby 1.8 以降では改善されました。